第1期 BRAVE 2016 Winterレポート

1.BRAVE 2016 開催概要

第1期のBRAVEアクセラレーションプラグラムは2016年12月よりスタートしました。IT系ベンチャー企業を対象としたアクセラレーションプログラムは数多く存在するものの、技術系シーズ/ベンチャー企業に特化したプログラムは国内でも珍しく、業界内から注目を集めました。

約50チームからの応募があり、審査を経て19チームの技術系シーズ/ベンチャー企業がプログラムに参加しました。参加チームの事業内容は、医療機器、ゲノム編集、VR、AI、エレクトロニクスなど高度な技術をベースとしたものが中心で、2か月に渡る各業界の専門家からのメンタリングと研修プログラムを受け、2017年1月30日のピッチコンテストに挑みました。

高度な技術に基づくユニークなシーズ/企業が揃い、入賞チームの選考は難航しましたが、厳正な審査の結果、起業前部門ではGELECTRONICS、企業部門で株式会社プレシジョンが最優秀賞に輝きました。

2.BRAVE 2016 結果

起業前部門

■最優秀賞

GELECTRONICS
(生体調和するハイドロゲル電極開発事業)

■優秀賞

東京大学ジャパン・バイオデザイン/ NeuroSpark
(遅発性血管攣縮向け予防・治療用医療機器開発事業)

■準優秀賞

Degron Genetics
(効率的タンパク質ノックアウト細胞作成技術を用いた創薬スクリーニング事業)

オールド・ルーキーズ
(マイクロ波照射による超省エネ型高温還元プロセス開発)

横山構造生物学研究室
(製薬企業向け、標的タンパク質製造事業)

企業部門

■最優秀賞

株式会社プレシジョン
(人工知能を用いた臨床支援システム開発事業)

■優秀賞

炎重工株式会社
(除雪ロボット開発)

■準優秀賞

コリナス
(農産物を原料とした安全・安価な高血圧予防サプリメント)

株式会社Borderless
(ノイズキャンセリング、AR機能搭載スマートヘルメット)

株式会社ニューロスペース
(超小型睡眠計測を用いた睡眠改善サービス事業)

副賞

■ライフサイエンス賞

(LINK-JよりGlobal partnering Conference招待権提供)

横山構造生物学研究室

■Amazon AWS賞

(Activate、Fireタブレット提供)

HoloEyes株式会社
(手術シミュレーション等医療VRコンテンツ作成事業)

■PR Times賞

(PR TIMES 利用権提供)

全チーム

■TECH LAB PAAK賞

(TECH LAB PAAKの会員権提供)

Co-Labo-Maker
(実験機器・技術シェアリングサービス)

■大和ハウス工業賞

(賞金提供)

炎重工株式会社

■IBM BlueHub賞

(賞金提供)

株式会社ニューロスペース

■ロケット賞

(内田・鮫島法律事務所より賞金提供)

コリナス

3.入賞チームインタビュー

横山構造生物学研究室
(起業前部門準優秀賞、及びライフサイエンス賞受賞)

 

ゼロから創り出す推進力と指針 “BRAVE”

BRAVEのプログラム全体の感想を聞かせてください。

 

講師による「学び」と、ピッチに向けての「実践」という両輪を体験できた点が大変良かったです。アカデミアとビジネスでの感覚のギャップや、事業化のための目標を設定して乗り越える強靱な実行力の必要性に気づき、目の覚める思いでした。

さらに、起業前部門だけでなく、起業後部門という、言わば ”先輩” がいたことで、刺激的で勉強になりました。メンターの方には、常に暖かい眼差しで、事業化に向けた道筋へのリードや、精神的応援をしてもらいました。メンターの定期的な面談があって、初めて前に進めたと言っても過言ではないくらい。

また、研修プログラムやピッチの練習を通じて、他の参加チームとは「仲間」になれました。良いところを挙げたら切りが無いほどです。

 
目指すべき道筋が見えたサンディエゴツアー

ライフサイエンス賞受賞特典である、LINK-J主催のサンディエゴツアーはいかがでしたか?

 

全米有数のライフサイエンスクラスターであるサンディエゴにて、UC San Diegoの視察や、BIOCOM主催のカンファレンスなどに参加させてもらいました。一言で表すと、もう「崖から突き落とされたような衝撃」。

UC San Diegoは、基礎研究の充実のみならず、産業として社会実装化していくことにも、徹底して取り組んでいるということが分かりました。ひとつのプロジェクトのマイルストーンを達成するために、大学の教授や学生、企業研究者がフラットに課題解決していく様子を伺い、一般的な共同研究という枠組みを超えた、産業という社会とのインターフェースの特異な設定の仕方に敬意の念を抱きました。

カンファレンスでは、我々より先のステージにいるスタートアップのプレゼンを聞き圧倒されるとともに、大手の製薬企業との連携構築などにおける、種々のヒントを得ることができました。衝撃を受ける一方、先行く企業の実例を見ることで、「自分たちの技術にこんなにも発展性があるんだ」ということに気づけたので、大きな自信と勇気になりました。

 

今後の展望をお聞かせください。

 

サンディエゴでお会いした方々とは、今後ミーティングを設定しコラボレーションの実現可能性について議論することになると思います。また、製薬会社からのフィードバックを得て、自分たちが目指すモデルも見えてきました。事業立ち上げに向けて、チーム一丸で取り組んでいきたいと思います。

BRAVEアクセラレーションプログラム、そして入賞特典のサンディエゴツアーを通じて、自分たちより先のステージにいる人たちの例をみる機会を与えていただきました。起業前のグループに、このような貴重な体験をさせてもらえるのはとてもありがたいです。アカデミアの人間の大半は、起業の経験がないのですから。BRAVEとLINK-Jさんのプログラムに大感謝です。

4.まとめ

初開催となったBRAVE 2016 Winter では、アプリケーションの広い基盤技術をベースに幅広くビジネスを展開するチーム、顕在化しつつある医療課題を定義しソリューションを提供するチームと、多くのアプローチが見られました。異なるバックグラウンドの参加者同士に互いのアプローチを学び、短期間で成長していく姿が印象的でした。今後の活躍に期待しています!